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長いもの(Steam)には巻かれよ – みんなのゲーミングPCスペック調査&構成案 2024年1月版

自作PC
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Steamハードウェア&ソフトウェア調査から見える実際に使われているゲーミングPCのスペック。一番使われているPCパーツを調査し、それらを組み合わせるとどのような構成になるのか。総額10万円以下の構成も!?

はじめに

Steamとは、Valveが運営するPCゲームのプラットフォームで、世界中の数億人のユーザーが利用しています。Steamでは、ユーザーが使用するコンピューターハードウェアおよびソフトウェアの種類に関する月次調査を行っており、その結果は公開されています。この調査結果は、PCゲームの最適環境を知るのに役立つとともに、自作PCのパーツ選びの参考にもなります。
この記事では、2024年1月の最も人気のあるパーツの調査結果をもとに、自作PCの構成案をご紹介します。自作PCに興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。

調査結果

Steamで2024年1月に使用されていたハードウェアの人気ランキング1位は、それぞれ次の通りでした。

CPU

  • 動作クロック 2.3Ghz~2.69GHz
  • コア数 6

この条件に合うCPUは概ね下記の通りになるかと思います。

仕様Core i5-11400Core i5-11400FCore i5-12400Core i5-12400F
コア/スレッド数6コア/12スレッド6コア/12スレッド6コア/12スレッド6コア/12スレッド
ベースクロック2.6 GHz2.6 GHz2.5 GHz2.5 GHz
ブーストクロック最大4.4 GHz最大4.4 GHz最大4.4 GHz最大4.4 GHz
キャッシュ12MB12MB18MB18MB
内臓グラフィックスインテル UHD Graphics 730なしインテル UHD Graphics 730なし
TDP65W65W65W65W
メモリタイプDDR4-3200DDR4-3200DDR5-4800
DDR4-3200
DDR5-4800
DDR4-3200
ソケットLGA1200LGA1200LGA1700LGA1700
※末尾F付は内臓グラフィックスが省略されているため、別途グラフィックボードが必要になります。

グラフィックボード

  • NVIDIA GeForce RTX 3060
  • VRAM 8GB
  • 解像度 1920 × 1080

NVIDIA GeForce RTX 3060はAmpereアーキテクチャを採用しており、ゲームプレイやクリエイティブ作業に適しています。
また、AIによる画像処理やレイトレーシングに対応しており、リアルなグラフィックスを実現します。
RTX 3060を使ってFHDの解像度でゲームを楽しんでいる方が多いようです。

メモリ

  • RAM 16GB

メモリの規格は不明ですが、トータルで16GBを実装されている方が多いようです。

ストレージ

  • トータル 1TB以上

トータルで1TB以上のストレージを搭載されている方が多いようです。

構成案

調査結果を元に、一番人気のあるハードウェアで自作PCを組み立てた場合、どのような構成になるかを試してみます。

下記は一例です。動作を保証するものではありません。
価格は掲載時の価格を独自に調査したもので、価格を保証するものではありません。

パーツ名型番価格
CPUIntel Core i5 12400F¥21,880
マザーボードGIGABYTE B660M D2H DDR4¥14,280
メモリKLEVV KD48GU880-32N220D¥4,180
グラフィックボード玄人志向 GALAKURO GAMING GG-RTX3060-E12GB/OC/DF¥39,800
SSDキオクシア EXCERIA PLUS G3 1TB¥9,580
電源XPG PYLON 550W 80PLUS BRONZE¥7,180
ケースZALMAN T8¥3,080
合計¥99,980
OSやキーボード、マウス、モニタ等の入出力機器は含みません

CPU

製品名: Core i5-12400F

Core i5-12400Fは、6コア12スレッドなので実況・配信を本格的にやるには少し物足りないスペックという印象です。
ただ、人気ゲームを楽しみたいという用途としてはエントリーモデルからミドルレンジモデルの主力級として活躍を見せる事が期待されるコスパの良いCPUです。

Core i5-12400Fには標準でCPUクーラーが附属していますが、最低限の能力しかないため、CPUへの負荷が高くなるにつれ高回転になり音もかなり大きくなります。
DEEPCOOL「AK400」あたりのCPUクーラーを使うこともご検討下さい。
ケースと干渉する可能性がありますので、ケースとCPUクーラーの仕様をよくご確認下さい。

マザーボード

製品名: GIGABYTE B660M D2H DDR4

チップセットはB660。NVMe対応のM.2スロットが2本あり、有線LANも2.5GbE対応のものを搭載しています。
MicroATXのため、小型のゲーミングPCを作ることも可能です。

メモリ

製品名: KLEVV KD48GU880-32N220D

Intel Core i5-12400Fは、DDR4メモリに対応しており、最大で3200MHzのクロック速度をサポートしています。
したがって、DDR4-3200がこのCPUにとって最適なメモリクロック速度と言えます。

メモリは一般的に1枚で16GBより8GB×2枚の方が高速で動作しますので、2枚セットのものを購入しましょう。

今回はKLEVVの製品を紹介していますが、基本的にはマザーボードのメモリーサポートリストに記載されているものを選ぶようにしましょう。

尚、今回紹介しているマザーボードのようにメモリスロットが2本しかない場合は後から増設が出来ませんので、初めから32GB(16GB×2)を選んでおく方がおすすめです。

グラフィックボード

製品名: 玄人志向 GALAKURO GAMING GG-RTX3060-E12GB/OC/DF

RTX 3060にはメモリ8GBのモデルもありますが、市場からほぼ消えているため、12GBモデルを入手することが現実的です。
12GBモデルも値上がり傾向にあり、そろそろ市場から消えてしまうかもしれません。12GBモデルは生成AIの入門用としても使えるため、検討されている方は早めの購入をお勧めします。

メモリは少し少ないですが、価格帯が近いRTX4060の方が低消費電力で、FHDのゲーミング性能も高いです。

SSD

製品名: キオクシア EXCERIA PLUS G3

キオクシアは、東芝メモリから社名を変更したフラッシュメモリとSSDのリーディングカンパニーです。
EXCERIA PLUS G3はPCI Express 4.0規格に準拠し、最大5000 MB/sのシーケンシャルリード速度と最大3900 MB/sのシーケンシャルライト速度を実現しています。
キオクシアの3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH TLC」の技術を採用し、ゲームや動画編集などの場面で高いパフォーマンスを発揮するSSDです。

電源

製品名: XPG PYLON 550W 80PLUS BRONZE

RTX3060の推奨電源は550Wです。
この電源ユニットは80PLUS BRONZEを取得しており、グレードに適した変換効率を実現しています。
また、120mmのFDB(流体軸受け)ファンを採用し、静音性に加えユニットとファンの長寿命化を実現しています。
105℃日本製メインキャパシタを採用し、高い信頼性と安定した電圧で動作します。

ADATA
ADATA Product

XPG PYLON 550W 80PLUS BRONZEはエントリー向けの商品ですので、変換効率や信頼性を重視する方は別の製品を選ぶことをお勧めします。

ケース

製品名: ZALMAN T8

安さだけを基準に選びましたが、下記のような特徴があるケースです。
RGB LEDをフロントパネルに搭載し、LEDコントロールボタンでON/OFFできます。
5.25インチベイを1つ備え、光学ドライブなどを取り付けることができます。
前面に最大240mmの水冷ラジエーターを、背面に120mmのファンを搭載できます。
ATX、microATX、Mini-ITXのマザーボードに対応し、最大295mmのグラフィックボードと全高160mmのCPUクーラーをサポートします。
約2.6kgと軽量で、耐久性を高めるパウダーコーティングを施しています。

PCケースは好みが大きく分かれる部分ですので、デザインや大きさ、静音性などをよく吟味したうえで選ぶことをお勧めします。

まとめ

パソコンの自作に挑戦したいという方は多いと思いますが、予算や性能のバランスを考えるのはなかなか難しいものです。今回は、Steamで一番人気のあるハードウェア構成を約10万円で組めるパーツを紹介しましたが、今後のことを考えると、もう少し上のスペックにした方が良いかもしれません。その理由として、以下の点が挙げられます。

  • CPUはCore i5-12400Fを選びましたが、これはIntelの第12世代のCPUであり、現在は第14世代が発売されています。つまり、2世代前のCPUということになります。性能的には十分なレベルですが、将来的には新しいソフトウェアやゲームに対応できなくなる可能性があります。
  • メモリは16GBのものを選びましたが、これは現在の一般的な用途には十分な容量ですが、将来的には不安があります。特に、ゲームや動画編集などのメモリを多く消費する作業を行う場合は、メモリの容量が足りなくなるとパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • メモリの規格も重要な要素です。現在、主流なのはDDR4という規格ですが、徐々にDDR5という新しい規格への移行が進んでいます。DDR5はDDR4よりも高速で省電力なメモリであり、将来的には標準となると予想されます。
  • 電源は550Wのものを選びましたが、これはビデオカードやCPUの消費電力によっては不足する場合があります。
    また、電源の変換効率も重要な要素です。変換効率が高いと、電気代の節約や発熱の低減につながります。電源には80PLUSという認証制度があり、変換効率の高さに応じてSTANDARD、BRONZE、SILVER、GOLD、PLATINUM、TITANIUMの6段階に分かれています。もし、予算に余裕があれば、変換効率の高い電源に変更することをおすすめします。
  • ケースは安さを重視して選びましたが、これは見た目や使い勝手に影響する要素です。ケースのデザインは好みによって異なりますが、自分の好きな色や形のものを選ぶことで、パソコンに愛着が湧きます。
    また、ケースの機能性も重要です。内部の空間や拡張スロットの数、冷却ファンの数や位置、フロントパネルの端子の種類や数など、これらの要素は、パソコンの組み立てやアップグレードのしやすさや、パソコンの冷却性能や静音性に影響します。

以上のように、Steamで一番使われているパーツを使って作成したPCは、現在の用途には十分な性能を持っていますが、今後の用途や性能向上を考えると、もう少し上のスペックにした方が良いかもしれません。

もちろん、予算や目的によって最適な構成は異なりますので、自分に合ったパーツを選ぶことが大切です。

パソコンの自作は、自分の好みやニーズに合わせてカスタマイズできる楽しさがあります。ぜひ、この記事を参考にして、自分だけのオリジナルパソコンを作ってみてください。