キーボードは、パソコンやノートパソコンなどのデバイスでテキストを入力するために欠かせないデバイスです。しかし、市場にはさまざまな種類のキーボードがあり、それぞれ異なる利点と欠点があります。
本記事では、メンブレン、パンタグラフ、メカニカル、静電容量無接点方式、光学式のキーボードについて、その特徴や利点、欠点を見ていきます。
メンブレンキーボード
メンブレンキーボードは、1つのシート(基板)をキーボード全体に使ってすべてのキーをカバーしています。スタンダードなキーボードで、安価で種類もです。
キーの中央部分をタイピングする必要があるため、誤入力の抑制にも繋がります。
メンブレンキーボードの利点
- 一般的に価格が手頃であり、予算に優しい。
- 静音性が高く、周囲の人々に騒音を与えずに使用できる。
- 薄型で軽量であり、持ち運びや収納が容易。
メンブレンキーボードの欠点
- タイピング時のフィードバックが不明瞭で、タイピングの精度が低下することがある。
- 耐久性が低く、長期間の使用に耐えられないことがある。
パンタグラフキーボード
パンタグラフキーボードは、ノートパソコン等に使われている薄型のキーボードです。
キーのガタつきが少ないため、タイピングが安定します。キーストロークが短いため、小型・軽量化した製品が多く存在します。
パンタグラフキーボードの利点
- 静音性が高く、周囲の人々に騒音を与えずに使用できる。
- 薄型デザインであり、コンパクトなキーボードに適している。
- 軽いキータッチで入力できるため、疲れにくい。
パンタグラフキーボードの欠点
- キータッチの感覚が他のキースイッチと異なり、好みが分かれる
- 軽いキータッチが誤入力に繋がる事がある。
メカニカルキーボード
メカニカルキーボードは、キースイッチが1つずつ独立しているキーボードです。採用されている「軸」の種類によって、押し心地やタイピング音が変わるため、好みのものを選ぶことができます。
耐久性に優れているため、長く使用したい方やゲーマーに好まれています。
メカニカルキーボードの利点
- キーストロークが明確で、タイピングの精度が高い。
- 長期間の耐久性があり、一般的に他のタイプのキーボードよりも長持ちする。
- キースイッチの種類によって、タッチ感や音、反応速度などをカスタマイズできる。
メカニカルキーボードの欠点
- 一般的に価格が高く、予算に制約のあるユーザーにとっては選択肢が限られる。
- 他のタイプのキーボードに比べて重量があり、持ち運びが不便な場合がある。
- 一部のメカニカルキーボードは、キーストロークの音が他人に響くことがあり、静かな環境での使用に適さない場合がある。
静電容量無接点方式
静電容量無接点方式キーボードは、キーを押す際に物理的な接触が必要ないため、「無接点」と呼ばれます。キーが押された際に静電容量が変化し、その変化をセンサーが検知してキー入力を実現します。
物理的な接触がないため、キーのスイッチ部分が摩耗することなく、耐久性が高いとされています。メカニカルキーボードのようなクリック音やメンブレンキーボードのようなタイプ音がないため、静音性に優れています。
静電容量無接点方式の利点
- 物理的な接触がないため、キースイッチの摩耗が少なく、長期間の使用に耐えることができます。
- キーを押す際にクリック音やタイプ音がないため、周囲の人々に騒音を与えずに使用できます。
- 物理的な接触がないため、キーを素早く押すことができ、高速タイピングに向いています。
静電容量無接点方式の欠点
- 高価な場合があり、予算に制約のあるユーザーにとっては選択肢が限られることがある。
- 従来のキーボードとは異なるキータッチの感覚に慣れるまで、一部のユーザーにとって慣れが必要な場合がある。
光学式
その名の通り、スイッチ部分に光を利用した検出方法を採用しています。キーを押す際の物理的な摩耗がないため、メカニカルキーボードに比べて耐久性が高いとされています。
キーを押してから反応するまでの距離(アクチュエーションポイント)を変化させられる製品もあり、場面に合わせたセッティングをすることが可能です。
光学式の利点
- キーストロークが明確であり、タイピングの精度が高い。
- 静音性が高く、周囲の人々に騒音を与えずに使用できる。
- 耐久性が高く、長期間の使用に耐えることができる。
光学式の欠点
- 一般的に価格が高く、予算に制約のあるユーザーにとっては選択肢が限られる。
- メカニカルキーボードのようにキースイッチを交換することは出来ないため、カスタマイズ性は劣る。
選び方
どの方式のキーボードが最適かは、個々のユーザーの好みや使用目的によって異なります。それぞれのキーボード方式には、利点と欠点がありますので、以下のような観点を考慮して選択することが重要です。
タイピングの好み
- タイピングの感触や音にこだわりがある場合は、メカニカルキーボードが選択肢に入ります。
- 静音性が重視される場合は、メンブレンキーボードや静電容量無接点方式、光学式キーボードが適しています。
耐久性の重要性
- 長期間の使用に耐える耐久性が重要な場合は、メカニカルキーボードや静電容量無接点方式、光学式キーボードが選択肢として考えられます。
予算
- 予算に制約がある場合は、メンブレンキーボードが経済的な選択肢となる可能性があります。
使用環境
- 静かな環境での使用が必要な場合は、静音性の高いキーボードが適しています。
- パフォーマンスや快適さが重要な場合は、反応速度やキータッチが快適なキーボードを選択することが重要です。
おわりに
キーボードの方式について見てきましたが、文字だけでは伝わらない部分も多いと思います。
購入される際には、店舗で色々なキーボードを実際に触ってみて下さい。
私は自宅用としてメカニカルキーボードを使用しています。
ですが、仕事で使用しているノートPCのパンタグラフキーボードの方がミスタイプも少なく疲れにくいですし、使いやすいと感じています。
個々のユーザーの好みやニーズに合ったキーボードを選ぶことが重要です。一度、実際に試してみて、自分に合ったキーボードを見つけていきましょう。