NVIDIAからRTX3050の6GB版が発売されました。このグラフィックボードは8GB版に比べて20%程度性能がダウンしたものの、補助電源が不要という特徴があります。
このグラフィックボードを使用した自作PCの構成案を考えてみました。
はじめに
NVIDIAから発売されたRTX3050 6GBはロープロファイルに対応したグラフィックボードも発売されており、これを使用してコンパクトなゲーミングPCを作成することが可能です。今回は、そのためのパーツ選定を行いました。
RTX3050 6GBのスペック
主なスペックは下記の通りです。既に発売済みの8GBのスペックも併記します。
GEFORCE RTX 3050 (6 GB) | GEFORCE RTX 3050 (8 GB) | |
---|---|---|
CUDA コア | 2304 | 2560 |
ブースト クロック (GHz) | 1.47 | 1.78 |
ベース クロック (GHz) | 1.04 | 1.55 |
標準メモリ構成 | 6 GB GDDR6 | 8 GB GDDR6 |
メモリ インターフェイス幅 | 96 ビット | 128 ビット |
レイ トレーシング コア | 第 2 世代 | 第 2 世代 |
Tensor コア | 第 3 世代 | 第 3 世代 |
NVIDIA アーキテクチャ | Ampere | Ampere |
PCI Express Gen 4 | 対応 | 対応 |
NVIDIA ShadowPlay | – | 対応 |
グラフィックス カード電力 (W) | 70 | 130 |
システム電力要件 (W) | 300 | 550 |
補助電源コネクタ | – | PCIe 8 ピン x1 |
スペックが引き下げられた分、消費電力が抑えられた感じになっています。
パーツ紹介
RTX3050を使用したコンパクトなPC構成を考えてみました。
グラフィックボード
MSI GeForce RTX 3050 LP 6G OC
ロープロファイルに対応したグラフィックボードです。
カード長は174mmですので、このカードを基準にして搭載可能なPCケースを選定していきます。
PCケース
InWin IW-BL634W/300B2
このPCケースはコンパクトなサイズでありながら、必要なパーツをすべて収納することが可能です。デザインはシンプルで、エアフローを考慮した設計がされています。
搭載可能なカード長は200mmでCPUクーラーは70mmまで対応しています。
マザーボードはMicro-ATXとMini-ITXに対応しています。
電源は80PLUS BRONZE認証の300Wを標準搭載しているため、別途用意する必要はありません。
CPU
AMD Ryzen 7 5700X
Ryzen 7 5700XはAMDから発売された高性能なCPUで、8コア16スレッドの設計により、多くのタスクをスムーズにこなすことができます。また、最大ブーストクロックは4.6GHzとなっており、高負荷な作業でも快適に使用することが可能です。
Ryzenの中では1世代前のCPUではありますが、まだまだ現役で十分な処理能力があります。
CPUファン
Noctua NH-L9a-AM4
Noctuaのファンは、高性能と静音性で非常に評判が良いです。
NH-L9a-AM4はコンパクトなサイズと静音性で知られています。高さはわずか37mmでありながら、優れた冷却性能を持っています。
マザーボード
ASUS PRIME B550M-A WIFI II
ASUS PRIME B550M-A WIFI IIはMicro-ATX規格で、安定した性能と豊富な拡張性を備えています。
また、Wi-Fi 6とBluetooth 5.2に対応しており、無線接続も可能です。無線接続はコンパクトなPCとの相性も良好です。
メモリー
CFD W4U3200CS-16G
DDR4-3200 32GBのメモリーは、多くのアプリケーションを同時に動作させることが可能です。また、3200MHzの高速なデータ転送速度により快適な作業環境を提供します。
ケース内は見えないので、光らないタイプで良いと思います。
Ryzen 7 5700Xと32GBメモリーの構成は、一般的な用途で不満を感じることはほぼ無いでしょう。
SSD
WESTERN DIGITAL WD_BLACK SN770
WD_BLACK SN770は人気の高いSSDです。
読込速度は5150MB/s、書込速度は4900MB/sで、ランダムアクセス速度に定評があります。
とりあえずこれを選んでおけば間違いないと言える定番商品です。
まとめ
全てのパーツとおおよその価格をまとめます。
パーツ | 型番 | 価格 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 5700X | 29,496円 |
マザーボード | ASUS PRIME B550M-A WIFI II | 17,980円 |
グラフィックボード | MSI GeForce RTX 3050 LP 6G OC | 32,799円 |
メモリ | CFD W4U3200CS-16G | 8,070円 |
CPUファン | Noctua NH-L9a-AM4 | 6,281円 |
SSD | WESTERN DIGITAL WD_Black SN770 | 11,980円 |
PCケース | InWin IW-BL634W/300B2 | 15,720円 |
合計 | 122,326円 |
以上が、コンパクトで省電力なゲーミングPCを作成するためのパーツ選定です。
このPCは次の様な方に向いています。
- PCの置き場に大きな場所を取りたくない方
- ハイスペックなゲーミングPCは不要だが、オンボードグラフィックでは物足りない方
ハイスペックなゲーミングPCのサブ機として、配信用に使っても良いと思います。
また、投稿時点では販売が確認出来ませんでしたが、ファンレスのボードもPalitから発売されるようですので、更なる静音化にも期待できそうです。
コンパクトで省電力なPCは、様々な使い方があります。個々のニーズに合わせて最適なPCを作ることが出来る点が自作PCの醍醐味ですので、この記事を参考にして是非トライしてみて下さい。